種類:モミジ・イチョウ
神上寺は、九州の彦山に修行した役小角が来て、この地の徳仙上人と力を合せて華山(げさん)に開かれたと伝えられる山岳霊場で、宝亀七年(776)に山の中程に御堂が建立されたという。
元弘二年(1332)に後醍醐天皇の命で御堂が麓に近い現在地に移されたので、下山(華山)と称されるようになった。
同寺は朝廷・諸将・藩主などからの祈願所とされた大寺で、最盛期には12坊が連なり「西の高野山」とも呼ばれていたが、2度の大火に遭遇したこともあり、今は中ノ坊だけが残されている。
境内には仁王門や無明橋、雪舟庭園の他、国重要文化財や県指定文化財も数多く指定されています。
神上寺の紅葉はモミジ・イチョウが主であり、どれも巨木であるため見ごたえがあります。
見ごろ
11月中旬〜12月上旬
所在地 下関市豊田町江良
交通 JR山陽本線小月駅からバス26分「石町」下車、徒歩25分
中国自動車道小月ICから24分
問い合わせ 神上寺 083-766-0286
東行庵
種類:かえで
この地は清水山(しみずやま)と称し、幕末の頃奇兵隊軍監山県狂介(有朋)は麓に草庵を建て無隣庵と名付けていた。
慶応三年(1867)四月、高杉晋作(東行)の遺言により遺骸を奇兵隊の本拠に近いこの地に葬った。(なお、「東行(とうぎょう)」とは晋作の号)。
晋作に仕えていた愛人うの(後に谷梅拠)は、黒髪を断って出家しその墓を守り菩提(ぼだい)を弔うようになったので、山県は明治二年(1869)無隣庵を梅処に贈り僧堂にあてていたが、明治17年に伊藤博文・山形有朋・井上馨等全国諸名士の寄付によって無隣庵の隣接地に、現在の東行庵が建立された。
梅処は明治四十二年にその生涯を閉じるまで東行の菩提を弔った。
近くには高杉晋作の記念館があるほか、早春には梅、初夏は菖蒲、秋は紅葉と折々の彩りに囲まれた史跡として親しまれています
毎年行っているライトアップ。平成20年度も、11月1日から20日(予定)の18時から21時となっており、幻想的な紅葉をお楽しみいただけます。
見ごろ
11月上旬〜下旬
所在地 下関市大字吉田1184
交通 JR小月駅からバス14分「東行庵入り口」下車、徒歩10分
小月 I.Cから車で9分
問い合わせ 東行記念館 083-284-0211
覚苑寺
種類:かえで
元禄十一年(1698)長府毛利藩三代目藩主綱元(つなもと)が開基。中国福建省の人、宇治黄辟山万福寺七世悦山道宗禅師を招き、開山として創建したものである。
長府藩主の菩提所となり、綱元ほか二藩主の墓地がある。
付近一帯は和同開珎(わどうかいちん)の鋳銭所跡で、出土品は長府博物館に展示されている。
境内には狩野芳崖(かのうほうがい)、乃木希典(のぎまれすけ)の銅像や和銅焼の窯元もあります。
たくさんの楓の木があり、紅葉時期には大勢の観光客が訪れる紅葉の名所です。
見ごろ
11月上旬〜下旬
所在地 下関市長府安養寺3-3-9
交通 JR長府駅からバス7分「城下町長府」下車、徒歩15分
JR下関駅からバス23分「城下町長府」下車、徒歩15分
問い合わせ 覚苑寺 083-245-0649
長府毛利邸
種類:かえで・イチョウ
明治31年(1898)長府毛利家14代元敏(もととし)公によって起工され、明治36年(1903)に完成した邸宅で、大正8年(1919)まで本邸として使用された。
明治35年(1902)明治天皇が熊本で行われた陸軍大演習をご視察の際当邸を行在所(あんざいしょ・天皇行幸時の仮の宮)としても使用され、一部の部屋は当時のまま残されている。
外壁に囲まれた約3千坪の敷地の中には、苔、石、池、楓等を巧みに配した池泉回遊式純和風庭園が整備され、純和風庭園と紅葉とのコンビネーションが醸し出す素晴らしい秋の情景に心癒されることでしょう。
邸内では給茶サービスもあります。
見ごろ
11月上旬〜下旬
所在地 下関市長府惣社町4-10
交通 JR長府駅からバス7分「城下町長府」下車、徒歩10分
JR下関駅からバス23分「城下町長府」下車、徒歩10分
問い合わせ 長府毛利邸 083-245-8090
功山寺
種類:かえで
旧名を谷の長福寺と称し、臨済宗であった。
嘉歴二年(1327)の創建で、足利氏、厚東氏、大内氏など武門の尊敬厚く、山門隆盛し無双の大寺院を誇った。
弘治二年(1556)四月四日、大内義長は毛利氏のために当寺の仏殿において自刃した。
この戦乱により一寺堂宇は荒廃したが、慶長七年(1602)、長府藩主初代毛利秀元はこれを修営し、寺領山林を寄進してその菩提所とし、再び旧観に復した。
安芸国廿日市洞雲寺開山金岡襟師を請じて中興の開山とし、曹洞宗に転宗した。
秀元の死後、慶安三年(1650)、公の霊位を安置し、世々毛利家の香華寺として、秀元の法号智門寺殿功山玄誉大居士にちなんで功山寺と改称した。
元応二年(1320)建立の、唐様(からよう)建築の美しさを保つ仏殿は、典型的な鎌倉期禅宗様式として、国宝に指定されています。
数々の歴史の舞台となったところで、幕末の三条実美らの五卿潜居(ごきょうせんきょ)や高杉晋作の挙兵の場所でもあります。
初代秀元(ひでもと)をはじめ9人の藩主達の墓が仏殿裏にあります。
毛利軍に敗れ、この地で自決した大内義長(よしなが)のものと言われている墓は、裏の墓地の奥まったところにあります。
紅葉の名所で、功山寺の紅葉の素晴らしさは、1本1本の楓(かえで)の木も非常に大きく、国宝である仏殿や山門に映える美しく色づいた紅葉が、秋の美を感じさせてくれることです。
また、周りの木々に取り囲まれているため、紅葉が意外と遅いことで知られています。
見ごろ
11月中旬〜12月上旬
所在地 下関市長府川端一丁目
交通 JR長府駅からバス7分「城下町長府」下車、徒歩10分
JR下関駅からバス23分「城下町長府」下車、徒歩10分
問い合わせ 功山寺 083-245-0258