後奈良天皇の天文二十年(1551)八月、陶氏に山口の居城を追われた大内義隆公主従が、この地域の岩谷が浴八丈岩に隠棲されていましたが、追手が迫り脱出するにあたって、村人に世話をしてくれたお礼にと巻物一巻(大内家秘法ばんばら楽)を残されました。
弘治元年(1555)ごろ大旱魃のとき熊野神社に「ばんばら楽」を奉納したところ、忽ち大雨となり旱魃を免れ、村人達は義隆公への感謝と供養のため露出した岩の上に十三体の石仏を安置したといわれています。
十三仏は、死後の世界を守護してくださる仏様で、十三仏に名を連ねる仏様のうち八尊が「干支」の守護仏として名を連ねていて、各「干支」の守護仏に合致する石仏の背中には十二支の名が刻んであるそうです。
所在地 豊浦町川棚中小野
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス13分「岩谷口」下車、徒歩20分
JR山陰本線 川棚温泉駅から車で10分
小月 I.Cから車で29分
問い合わせ 豊浦町観光協会 083-774-1211
下関市豊浦町川棚下小野にある「川棚のクスの森」は、樹齢千年余りと言われる巨木が森のように枝を広げる、国の天然記念物に指定された名勝です。
壮観な樹形と歴史
一本の楠の木でありながら、18本の枝が四方に広がり、まるで森のように見えることから「クスの森」と呼ばれています。
幹周り約10メートル、高さ約25メートル、枝張りは東西46.5メートル、南北49メートルにも達するその姿は、見る者を圧倒する壮観です。
大正11年に国の天然記念物に指定され、平成2年には「新日本名木百選」にも選ばれました。
大内義隆公の愛馬「ひばり毛」の伝説
このクスの森には、大内義隆公の愛馬「ひばり毛」に関する伝説が残されています。
天文20年(1551年)、家臣の陶晴賢に謀反を起こされた義隆公は、愛馬とともに川棚ヶ原に逃れ、最後の戦いを挑みました。
しかし、この戦いでひばり毛は敵の刀によって深手を負い、命を落としてしまいます。
義隆公は愛馬の死を深く悲しみ、そばにあった楠の木の根元にひばり毛を葬り、その霊を祀りました。
これが「霊馬神」と呼ばれるようになった由来です。
山頭火の句碑
すぐ近くには、俳人・種田山頭火の句碑が建てられています。
「大楠の枝から枝へ青あらし」
この句は、クスの森の力強さ、生命力、そして歴史を感じさせる風情を巧みに表現しています。
アクセス情報
- 所在地:下関市豊浦町川棚下小野
- 交通:
- JR山陰本線 川棚温泉駅からバス11分「浜井場」下車、徒歩6分
- JR山陰本線 川棚温泉駅から車で8分
- 小月I.Cから車で26分
- 問い合わせ:豊浦町観光協会 083-774-1211
「ふれあいのユートピア豊浦」をキャッチフレーズとして、都市交流を進めている施設です。
毎週土・日・祝日に開催されている青空市場は、地元産の新鮮な野菜や果物、花、味噌や漬物などの自家製の加工品に加え、朝港に水揚げされたばかりの鮮魚等も販売しており、町内はもとより北九州などから多くの人が訪れ賑わいを見せています。
春と秋のシーズンにはいちご狩り、芋掘りなどの観光農園の紹介、農林産物加工教室などの開催、ファミリー農園の開設で消費者の農業への理解と交流を図る活動をしています。
所在地 下関市豊浦町川棚5262-1
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、すぐ
下関 I.Cから車で32分
小月 I.Cから車で27分
問い合わせ とんがりぼうし豊浦 083-774-3700
舟郡ダムは、江良川及び吉野川のほぼ全域に広がる農地231haの常習的な干ばつ被害を解消するために、平成元年(1989)度に実施設計に着手して以来13年の歳月を経て、江良川に平成13年(2001)度に完成した農業用のダムです。
また、平成11年(1999)度から平成13年(2001)度にかけ、人々が水辺に親しめる空間としてダム周辺が整備され、平成14年(2002)4月に、漂白の俳人種田山頭火が絶賛した風景を眺めながら、誰もが憩える湖公園としてオープンしました。
所在地 下関市豊浦町川棚
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、徒歩15分
JR山陰本線 川棚温泉駅から車で4分
下関 I.Cから車で33分
小月 I.Cから車で25分
問い合わせ 下関市豊浦総合支所地域振興課 083-772-4001
閑静な山腹にある三恵寺は、寿永年間怡雲(いうん)和尚によって再興された古いお寺です。和尚は観世音のお告げで、埋もれていた川棚温泉を再開発したとも伝えられています。
山口県有形文化財に指定されている、本尊の木造千手観音菩薩立像は、平安時代後期、11世紀末から12世紀初頭頃の作といわれ、70年ごとに開帳される秘仏です。
三恵寺縁起によれば山内には、「天降竹」、拾雲和尚がカニを退治した「蟹ヶ池」、真言の秘法水印の行で、唐の国の火事を消した「国見岩」、川棚温泉の守護を祈念した「三尊石」、和尚が即身成仏を修し入寂された「奥の院」などもあります。
所在地 下関市豊浦町川棚湯町
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、徒歩22分
JR山陰本線 川棚温泉駅から車で6分
下関 I.Cから車で34分
小月 I.Cから車で26分
問い合わせ 豊浦総合支所地域振興課 083-772-4003
応永23年、(1416年)大内持盛によって創建された妙青寺は大内氏の滅亡の跡数奇な運命をたどり、明治2年まで、長府毛利藩によって支配されていました。
行基作と伝えられる本尊観世音菩薩の他、本堂の裏には雪舟の築庭があり、春には桜,梅,つつじが咲きほこります。
昭和七年に川棚温泉を訪れた、漂白の俳人「種田山頭火」は、「妙青寺」の境内の一角に庵をもうけ、ここ豊浦で過ごすことを願っていたと言われています。
川棚温泉のいで湯を心から愛し、「涌いてあふれる中にねている」と詠んだ句は、石碑としてこの寺に残されています。
所在地 下関市豊浦町川棚湯町
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、徒歩7分
JR山陰本線 川棚温泉駅から車で4分
問い合わせ 豊浦総合支所地域振興課 083-772-4003
ほのぼのとした出湯の温もりが漂う温泉郷は、安徳天皇の時代に発見され、南北朝時代に一度埋没したものを三恵寺(さんねじ)の恰雲(いうん)和尚が薬師如来のお告げで再発見したと伝えられる、長い歴史を持つ名湯で、古くから関門の奥座敷として親しまれています。
漂白の俳人種田山頭火も、そののどかな雰囲気といで湯を心から愛し、日記に「川棚温泉は山裾に丘陵をめぐらせて、私のもっとも好きな風景である。」と記しています。
泉質は含弱放射線・カルシウム・ナトリウム・塩化物温泉で、リウマチ性の病気や、高血圧症、動脈硬化(どうみゃくこうか)症などに効能があると言われています。
また、ゆでた茶そばを熱した瓦の上で焼いていただく「瓦そば」は、川棚温泉の名物料理です。
所在地 下関市豊浦町川棚湯町
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、すぐ
下関 I.Cから車で32分
小月 I.Cから車で27分
問い合わせ 川棚温泉観光協会 083-772-0296
川棚温泉一帯の自然の森林やため池などを活用し、なだらかな丘陵地に水と緑のコミュニティ空間として創造された自然活用型レクリエーション施設です。
多くの家族連れでにぎわう園内は、バラ園、花のビスタ、日本庭園、四季の花園、芝生広場、ワイルドフラワー園など、 1年を通じて四季折々の花が絶え間なく一面にあふれる花公園です。
川棚温泉の守護神「青龍」をモチーフにした全長55mのローラースライダーやスプリングシーソーなど、子供たちが太陽の下で思いっきり遊べる数多くの遊具が設置されています。
秋には豊浦コスモスまつりや菊花展等のイベントも開催されます。
所在地 下関市豊浦町川棚2035-9
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅からバス4分「川棚温泉」下車、徒歩23分
下関 I.Cから車で32分
小月 I.Cから車で31分
問い合わせ リフレッシュパーク豊浦 083-772-4000
下関市の豊浦町と内日を結ぶ、山あいの県道豊浦・清末線沿いには、平成15年に完成した豊浦町を眼下に見渡すことのできる「響灘、厚島展望公園」があります。
緑に囲まれた豊浦町の平野と町並みを前景に、日本海の荒波が洗う響灘の海岸線が広がり、その沖合にぽっかりと浮かぶ厚島と、青空に吸い込まれるように限りなく広がる響灘の水平線を一望できます。
所在地 下関市豊浦町 吉永
交通 JR山陰本線 川棚温泉駅から車で7分
下関 I.Cから車で28分
小月 I.Cから車で27分
問い合わせ 豊浦町観光協会 083-774-1211
小高い丘にある温泉で、地下1000mから湧き出すお湯は、お肌に優しい天然のぬめりで、高台の爽やかな風が温泉の心地よさを一層深いものにしてくれます。
泉質は、アルカリ性単純泉で神経痛やリウマチ、五十肩などに効能があるといわれ、飲料水としても、美味しく頂けます。
湯治で訪れる人も多く、湯治専用浴室も準備されています。
所在地 下関市豊北町滝部220-1
交通 JR山陰本線 滝部駅から徒歩10分
小月 I.Cから車で53分
下関 I.Cから車で62分
問い合わせ 滝部温泉 083-782-0270
関門の名所やお祭りなどを映像と写真で紹介しています。